中原中也が訳したランボー・その2

中原中也が訳したランボーは
手近かには
講談社文芸文庫の「中原中也全訳詩集」で読むことができますが
より完成度が高いのは
なんといっても
「新編中原中也全集(略して「新全集」)」中の
「第3巻翻訳 本文篇」です。

「新全集 本文篇」の目次は
詩作品一つ一つのタイトルが掲載されていますが
「中原中也全訳詩集」にはそれがなく
インデックスとしての役割を目次が十分に果たしていません。
作品を見つけ出すのに
ページをめくらなければならず
使い勝手がよくありません。

しかし持ち歩くのには
文庫版に限りますから
結局、「新全集」の目次をコピーして
文庫本の頭に差し込んで使うことになります。

文庫版の目次を見ると
わずか9行――

ランボオ詩集<学校時代の詩>
ランボオ詩集
初期詩篇
飾画篇
追加篇
附録
未定稿
ランボオ

――というそっけない内容です。

「新全集」の目次は詳細で
これらの中に
作品タイトルがすべて案内されていますから
それを見ておきます――

ランボオ詩集<学校時代の詩>

 1 Ver erat
2 天使と子供
3 エルキュルとアケロュス河の戦ひ
4 ジュギュルタ王
5 Tempus erat

ランボオ詩集

初期詩篇
感動
フォーヌの顔
びつくりした奴等
谷間の睡眠者
食器戸棚
わが放浪
蹲踞
座つた奴等
夕べの辞
教会に来る貧乏人
七才の詩人
盗まれた心
ジャンヌ・マリイの手
やさしい姉妹
最初の聖体拝受
酔ひどれ船
虱捜す女
母音
四行詩

飾画篇
静寂

カシスの川
朝の思ひ
ミシシェルとクリスチイヌ
渇の喜劇

若夫婦
忍耐
永遠
最も高い塔の歌
彼女は埃及舞妓か?
幸福
飢餓の祭り
海景

追加篇
孤児等のお年玉
太陽と肉体
オフェリア
首吊人等の踊り
タルチュッフの懲罰
海の泡から生れたヴィナス
ニイナを抑制するものは
音楽堂にて
喜劇・三度の接唇
物語
冬の思ひ
災難
シーザーの激怒
キャバレ・ヹ―ルにて
花々しきサアル・ブルックの捷利
いたづら好きな女

附録
失はれた毒薬
後記

生前発表翻訳詩篇
アルテミス ネルヴァル
レ・シダリーズ ネルヴァル
セレナード ネルヴァル
未来の現象 マラルメ
プチ・テスタマン抄 ヴィヨン
デルフィカ ネルヴァル
黒点 ネルヴァル
饒舌 ボードレール
暦 ジッド
死人の踊 ジッド
神は、私の生れる時…… リード
誠意の女 デボルド=ヴァルモール
サアディの薔薇 デボルド=ヴァルモール
娘と山鳩 デボルド=ヴァルモール

未発表翻訳詩篇

ノート翻訳詩(1929年―1933年)
失はれた毒薬 ランボー
ソネット ランボー
谷の睡眠者 ランボー
プロローグ レッテ
Never More ヴェルレーヌ
美しき娘の碑銘 ルセギエ
Ⅳ(われ等物事に寛大でありませう) ヴェルレーヌ
Ⅴ(たをやけき手の接唇くるそのピアノ) ヴェルレーヌ
木馬 ヴェルレーヌ
デルフィカ ネルヴァル
黒点 ネルヴァル
セレナード ネルヴァル
レ・シダリーズ ネルヴァル
去にし代の婦人等の唄 ヴィヨン

翻訳詩ファイル(1929年―1933年)
(彼の女は帰つた) ランボー
ブリュッセル ランボー
彼女は舞妓か? ランボー
幸福 ランボー
Intermède Ⅱ カーン
黄金期 ランボー
航海 ランボー

翻訳草稿詩篇(1928年―1937年)
眩惑 ランボー
序曲 ヴェルレーヌ
自然への供物 ノアイユ
墓碑銘 ヴィヨン
巴里 コルビエール
えゝ? コルビエール
詩人の刻限 カルコ
仲間 カルコ
謝肉祭の夜 ラフォルグ
でぶつちよの子供の歌へる ラフォルグ
はかない茶番 ラフォルグ
夜曲 クロ
子供の水車 グランムージャン
鐘と涙 デボルド=ヴァルモール
矜持よ、恕せ! デボルド=ヴァルモール
序詩 ボードレール
祝詞 ボードレール

散文
生前発表翻訳散文
トリスタン・コルビエール ヴェルレーヌ
マックス・ヂャコブとの一時間 ルフェーブル
ヴェルレーヌ訪問記 レッテ
オノリーヌ婆さん ルナール
ヂュル・ルナアル日記抄 ルナール
ボオドレエル リヴィエール
ポーヴル・レリアン ヴェルレーヌ
ランボー書簡1 ドラエー宛
ランボー書簡2 ヴェルレーヌ宛
ランボー書簡3 ヴェルレーヌ宛
ランボー書簡4 パンヴィル宛

未発表翻訳散文
オーレリア ネルヴァル
アルチュル・ランボオ ヴェルレーヌ
ルイーズ・ルクレルク ヴェルレーヌ
ボオドレエルの天才 モークレール

以上となります。


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